CMoyヘッドホンアンプの製作

最近立て続けにヘッドホンを買ったので(Sennheiser HDC451-1, PXC250)いろいろ調べていたところ、
ヘッドホンアンプというものを使うとさらに音が良くなるということを知りました。
購入するとなるとオーディオテクニカの6千円くらいのからラックスマンの十何万円するものまで
ピンきりのようです。さらに調べたところ、約$20でできるCMoyヘッドホンアンプというのが
安くできる割には満足のいく音がでるとのことで早速作って見ることにしました。

まずは完成画像からです。
リナザウとヘッドホンと接続
これがCmoyアンプ
左から、LINEIN、ボリューム、スイッチ、LINEOUT
フタ開けたところ
回路部(見にくいですが一応左右対称を意識して作ってます)


参考にしたHPは以下の通りです。
回路図もCmoyオリジナルのままで作成しました。ただ$20くらいかかると聞いていたのですが、
実際は1000円ちょっとでできました。せっかくなので各部品の価格を残しておきます。
品名単価個数
OPA2134PA409円1409円
抵抗1%10円11110円
3.5径ヘッドホンジャック50円2100円
可変抵抗10kオームBカーブ165円1165円
基板90円190円
DIP8ピンICソケット20円240円
9V電池用接点10円110円
電解コンデンサ25円250円
セラミックコンデンサ5円210円
赤LED10円110円
ケース50円150円
総合計1044円


トグルスイッチは家に残っているのを使ったのですが、 それを入れても約$10でできました。:-)安かった〜。
あとケースをメタルのものにしたり、可変抵抗のツマミをかっこいいのにしたり したら$20くらいになりそうですね。

安くできるのはわかってもらえたと思います。で肝心の音ですが。。。
一番音に影響を与える部品であるオペアンプですが、 OPA132, OPA134, OPA2132は秋葉に売っていなかったのでOPA2134を使いました。 これもかなり探しましたが。。。 こちら でオペアンプの比較を行っています。このレビューによるとOPA2134はかなり良い部類のようです。

Yossies!がこのCmoyヘッドホンアンプありなしで比較を行って見た結果、アンプを付けると
  1. 低音はアンプなしのときには聞き取りにくかった音もはっきり聞こえる
  2. 高温も低音と同じ。聞き取りにくかった音がはっきり聞こえるようになる。
  3. 全体的にくっきりした:-)しっかりした音になる。
  4. アンプのボリュームを上げていくと雑音がかなり気になる。特に小さい音量で聴いていると曲に集中できない。ただ音量を上げて聞く分にはあまり気にしなくて良いレベル。
  5. アンプのボリュームが小さいときには左右で音のずれが生じる。
  6. ボリュームを大きくすると音量がある所から急激に上がる。
つまり4の雑音が一番大きな問題です。

雑音以外の問題5と6ですが、これは可変抵抗の問題です。
5は付ける前に抵抗を測ったときから2極で抵抗値に差があるのはわかっていました。 ただこの誤差が大きくひびくのはボリュームが小さいときだけの話なので実用上は大きな問題ではありません。
6は間違って(TT)Bカーブ(線形)を 買ってしまったためです。人間の聴覚特性に近いAカーブ(log)のものに変えればこの問題はなくなると思います。

雑音について原因の切り分け(仕事か?:-p)をしてみました。結論は、PC上で載ったノイズが原因でした。 Yossies!のマザーボードはAC97というオンボードのサウンドなので、あまり性能の良いものではありません。 ここで載っているノイズがアンプで増幅されているようです。 残念ながらサウンドボードを買わないとこの問題は解決しなさそうです。

このCmoyヘッドホンアンプは国内海外で評価が高いのでYossies!も作って見たのですが、作って見て本当に良かった〜、と思えるものです。興味のある方 にはお薦めできます。たしかにYossies!のアンプにはまだいくつか問題がありますが、それでも音としてはよくなったと実感できます。

今後試したいこととしては、 (original 7/Nov/2004, modified 14/Nov/2004, 12,19/Dec/2004)

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